ネクスト・テクノロジー、ビットコイン戦略拡大で5億ドル調達枠設定──5,833BTC保有の二刀流企業 | JinaCoin

  • シェルフレジストレーションで柔軟な資金調達、BTC追加取得と事業拡大に充当

ナスダック上場のNext Technology Holding Inc.(ネクスト・テクノロジー・ホールディング、ティッカー:NXTT)は15日、最大5億ドル規模の普通株式シェルフレジストレーションをSECに提出した。同社はAI・SaaS事業とビットコイン財務戦略を両輪とする独自のビジネスモデルを展開しており、今回の登録により柔軟な資金調達体制を整備し、特にビットコイン取得拡大を図る。

シェルフレジストレーションで柔軟な資金調達、BTC追加取得と事業拡大に充当

ネクスト・テクノロジーは2024年第3四半期に中国事業を完全撤退し、現在2つの企業戦略を並行展開している。主力事業として香港・シンガポール等のアジア諸国でAI搭載ソフトウェア開発サービスを提供。「SaaS+AI」モデルで小売・Eコマース・観光・ヘルスケア分野向けプラットフォームを展開している。

もう一つの戦略軸であるビットコイン取得戦略では、運転資金を超える流動資産や資金調達によりビットコインを継続購入する。現在5,833ビットコイン(取得額約1億8,300万ドル)を保有し、日本の機関投資家向けカストディアンで保管している。

2025年3月12日には5,000ビットコイン取得のため1億3,517万株の普通株式(1株1.02ドル評価)と2億9,411万株分のワラントを発行する大規模な株式・ビットコイン交換を実施した。

ナスダック上場継続に不確実性

同社はナスダック・キャピタル・マーケットで「NXTT」として取引中(9月15日終値:0.144ドル)だが、8月25日にナスダックから「事業実態のないパブリックシェル」として上場廃止通知を受領し、9月2日に聴聞会を要請した。上場継続には不確実性が残る。

現在の発行済み株式数5億6,626万株は、ビットコイン取得目的の大規模株式発行により大幅増加しており、追加発行による既存株主の希薄化懸念も指摘されている。

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