【決算レポ】MIXI、第3四半期はスポーツ事業の急成長で増収も『モンスト』減収と一時費用で減益に UI/UX刷新やAIガイドでMAU回復目指す | gamebiz

MIXI<2121>は、2026年3月期 第3四半期(2025年10~12月)の決算説明会を開催し、スポーツ事業の拡大を背景に増収を確保した一方、デジタルエンターテインメント事業の減収が利益面に影響したことを明らかにした。

 

■第3四半期決算概要

第3四半期累計の連結業績は、売上高489億円、EBITDA83億円、営業利益59億円、経常利益78億円、最終利益56億円となった。

・売上高:489億9600万円(前年同期比18.0%増)
・営業利益:59億5400万円(同28.1%減)
・経常利益:78億7400万円(同2.0%増)
・最終利益:56億6000万円(同9.1%増)

増収の主因は、スポーツベッティング事業におけるPointsBet社の新規連結と、TIPSTARなど既存サービスの好調な推移したことだ。その一方で、EBITDAはデジタルエンターテインメント事業の減収により減益となった。営業利益の減益幅が大きいのは、PointsBet社連結に伴うのれん償却費の増加が影響しているという。なお、為替差益の発生により、経常利益以下は増益となった。

 

▲第4四半期の見通しを含めた業績推移。利益については大きく変わりはないが、売上がここにきて伸びていることが伺える。

  

■スポーツセグメント:売上倍増、収益性も改善

スポーツセグメントの売上高は同100.8%増の204億円と大幅に拡大。PointsBet社の新規連結に加え、国内事業の好調が寄与した。EBITDAは同273.4%増の14億円と急伸。前四半期比での大幅な改善については、前期に計上された買収関連の一時費用(約8億円)の剥落が要因としている。

 

ベッティング事業全体の売上高は同149.3%増と高成長を記録。PointsBet社を除く既存事業でも47.5%増と、M&A効果にとどまらない成長が確認された。

サービス別では、TIPSTARがMAU増加を背景に同87.2%増収と高い成長率を維持。チャリ・ロトは車券販売の伸長に加え、広島競輪場のレース再開による包括受託料増加により40.7%増収となった。

PointsBet社の連結により海外売上比率も上昇しており、同社は「円に依存しない事業ポートフォリオ」の構築を進める考えを示した。 

 

 

■TIPSTARと競輪場運営が集客を牽引

TIPSTARはユーザー獲得施策を継続し、MAUは約8割増と好調だった。年末には視聴者参加型イベント『TIPSTAR AWARDS2025』を開催するなど、コミュニティ性の強化を進めている。

また、チャリ・ロトが包括運営を担う広島競輪場ではリニューアル後にレースを再開。GⅢ『ひろしまピースカップ』では、4日間で約69億円の車券発売額を記録し、来場者数も改修前の約2倍となる1万人に達した。

 

■ライフスタイル:年賀状減収も収益性改善

ライフスタイルセグメントの売上高は同5.8%減の55億円だった。市場縮小を背景に年賀状サービスが減収となった。一方、EBITDAはコスト削減と『家族アルバム みてね』における注力商材の成長により、同7%増の10億円と改善した。

 

『みてね』では、年賀状関連が3割減収となる一方、注力商材は2割増収。12月から販売を開始したデジタルフォトフレームも想定を上回る販売台数で推移している。

 

■デジタルエンタメ:モンストはMAU減、UI刷新で立て直しへ

デジタルエンターテインメントセグメントの売上高は、主力タイトル『モンスターストライク』のMAU減少が影響し、同13.1%減の219億円だった。EBITDAも減収と、地上波アニメ放映に伴う一時的な広告宣伝費増加により、14.8%減の104億円となった。

 

『モンスト』では、ARPUは増加したものの、新規ユーザー定着に課題が残り、MAU(月次アクティブユーザー数)が減少した。長期運営により操作性が複雑化した点を課題と捉え、UI/UXの刷新によるMAU回復を目指していることを明かした。

 

また、アプリ外決済チャネルである『モンストWebショップ』の利用率は約5割まで拡大したことも注目される。キャラクター先行販売やセール施策が好評で、今後も利用拡大を進めていく方針だ。

 

また、『モンスト』のグローバル版にあたる『STRIKE WORLD』は、2月中旬にインドでソフトローンチを予定しており、来期2027年3月期 第1四半期の本格稼働を見据える。

 

■AI活用を全社で加速

MIXIグループではAI活用を経営テーマの一つに据え、今期は1300件以上の施策を完了した。開発現場ではコーディング業務のAI活用率が45%に達しており、将来的には90%超を目標とする。一部プロジェクトでは少数精鋭体制により、開発期間を約90%短縮する成果も出ている。サービスへの応用については、『モンスターストライク』では「AIコンパニオン」機能の開発が進行中で、ユーザー体験向上への活用を目指す。

 

■通期見通し:計画通り、グローバル展開を強化

第3四半期の進捗は、25年11月に修正した通期業績予想に対してインラインで推移しているとのこと。同社は今後、PointsBet社を通じたオーストラリア・カナダ市場での成長と、インドで展開するSTRIKE WORLDを軸に、グローバルでのプレゼンス拡大を図る方針だ。

・売上高:1680億円(前期比8.5%増)
・営業利益:200億円(同24.8%減)
・経常利益:190億円(同28.3%減)
・最終利益:130億円(同26.1%減)
・EPS:193.34円