AI時代に強いのは、ハードを作れる会社…リコーが「ロボット活用」を急ぐ本当の理由 田中道昭のビジネスニュース最前線 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

日本の「ものづくり」はAIでどう変わるのか。リコーの山下良則会長は「人間が本来やるべき仕事を明確にし、専念できる環境を整えることが大切だ。AIにできることはAIに任せればいい」という。日本工業大学大学院技術経営研究科の田中道昭教授との対談をお届けしよう――。

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【田中道昭教授(以下敬称略)】2026年は、文章や画像の生成だけでなく、ロボットや自律システムを通じて現実世界を理解し、考え、そして実際に動く「フィジカルAI」の時代が本格化すると予想されています。新時代の幕開けを感じさせる一方、さまざまな分野でAIが人間の仕事を奪うといったネガティブな面も目立ってきそうです。

【リコー・山下良則会長(以下敬称略)】AI化の流れは私も強く感じています。ただ、リコーにとっては「突然の変化」でもないんですね。実は当社は1977年にオフィスオートメーション、OAという言葉を世界で最初に提唱した会社です。この造語のコンセプトは「機械にできることは機械に任せ、人間はもっと創造的な仕事をしよう」でした。

世界初の事務用高速ファクシミリを開発したり、複写機とコンピュータを組み合わせてソリューションを提供したりと、当社は製品とサービスを通してOAを実現してきました。AIはその延長線上ですから、リコーのDNAは何ひとつ変わりません。

(構成=伊田欣司)